Journal of Pesticide Science
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いもち病菌の代謝産物
貫名 学
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1999 年 24 巻 3 号 p. 293-298

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抄録

いもち病菌はイネをはじめ多くのイネ科植物やその他の植物に寄生する. 寄主植物の異なるいもち病菌について, それぞれが生産する代謝産物を調べた結果, 代謝産物の生産性から, 少なくとも次の6つのタイプに類別された. すなわち, (1) ジヒドロピリキュロール型, (2) ジヒドロピリキュロール/ピリカラシン型, (3) ジヒドロピリキュロール/オリゾイド酸型, (4) サイトカラシン型, (5) シペリン型, (6) ジンギバトリオール型である. それらの生産性と寄主植物への寄生性を見てみると, (1) 型には, イネ, エノコログサ, アワ, シコクビエ, オヒシバ, オオムギ, トールフェスク, ハルガヤ, ブッフェルグラス, ロブスタグラス, ジュズダマ, (2) 型には, メヒシバ, キビ, トウモロコシ, マコモ, ネズミムギ, (3) 型には, エゾノサヤヌカグサ, (4) 型には, コブナグサ, (5) 型にはネズミガヤ, (6) 型にはミョウガにそれぞれ寄生するいもち病菌が属していた.

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© 日本農薬学会
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