日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
茶の品種,摘採期と製造法によるエピガロカテキン3-O-(3-O-メチル)ガレート含量の変動
山本 万里佐野 満昭松田 奈帆美宮瀬 敏男川本 恵子鈴木 直子吉村 昌恭立花 宏文袴田 勝弘
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 48 巻 1 号 p. 64-68

詳細
抄録

本縞では,茶葉中の抗アレルギー作用が期待されるカテキンであるエピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3”Me)含量の品種,摘採期,製造法による変動を検討した.EGCG3”Meは,品種別では,'べにほまれ'およびその後代である'べにふうき','べにふじ'に多く含まれ,二番茶以降に増加することがわかった.また,製造法では,緑茶(不発酵茶),包種茶(軽発酵茶)では大きな差異はなかったが,紅茶(発酵茶)にすると消失した.これらにより,EGCG3”Meを活用するためには,'べにほまれ','べにふうき','べにふじ'の二番茶以降の茶葉を使用し,緑茶もしくは包種茶に製造する必要があることが示唆された.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top