日本食品科学工学会誌
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研究ノート
アズキ熱水抽出物から得た新規テルペン配糖体Vignoside
伊藤 智広伊藤 裕子樋廻 博重勝崎 裕隆今井 邦雄古市 幸生小宮 孝志
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2005 年 52 巻 7 号 p. 319-323

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抄録

アズキ熱水抽出物からヒト胃ガン細胞KATO III細胞の増殖を抑制する物質を単離した. 本物質をFT-IR, 1H-NMR, 13C-NMR, DEPT, COSY, NOE, HSQC, HMBC, ESI-MS, APCI-MSにより構造解析したところ, 新規セスキテルペノイド配糖体であったことから, Vignosideと命名した. Vignosideは低濃度ではヒト胃ガン細胞KATO III細胞の増殖を抑制しないが, 750μMでは約60%の増殖抑制効果を示した. その増殖抑制機構はアポトーシスによるものではないことが判った.

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© 2005 日本食品科学工学会
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