RADIOISOTOPES
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総説
バイオマス由来化成品とプラスチックのバイオベース炭素含有度の試験法
国岡 正雄
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 62 巻 12 号 p. 901-925

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抄録

バイオマス由来化成品とプラスチックのバイオベース炭素含有度の試験法の最近の発展を概説する。種々のバイオマス由来製品を紹介し,米国と日本で行われている認証制度も紹介する。このバイオマス炭素含有度は,放射性炭素14濃度測定から計算することができる。本総説では,バイオベース炭素含有度を求めるための放射性炭素14濃度測定法として,加速器質量分析法(AMS),液体シンチレーションカウンタ法(LSC),β-イオニゼーション法(BI)を紹介する。これらの方法を規定する標準規格としては,米国試験材料規格ASTM D6866-12,ヨーロッパ規格CEN/TS16137,ISO国際標準規格ISO/CD16620がある。AMSは,液体や固体状態の化成品やプラスチック複合体に対して,サンプル前処理をすることにより,その放射性炭素14濃度測定もでき,その精度は国際規格のレベルに充分満足することが明らかになっている。さらに,バイオマスプラスチックのバイオマスプラスチック度やバイオベース炭素含有度の計算例を示す。

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